企業におけるポートフォリオマネジメントの活用状況を探ろうとする「ポートフォリオ経営番付」。今回がはじめての調査となる。取組み定着度、戦略整合度、ベネフィット定量度、体系的廃棄度の4つのカテゴリーで評価。各カテゴリーの得点を合計して番付を編成した(10点満点)。
2016年版番付 (三役) |
会社名 | 評価ポイント | ||||
総合ポイント (10点) |
取組み定着度 (4点) |
戦略整合度 (2点) |
ベネフィット定量度 (2点) |
体系的廃棄度 (2点) |
||
横綱 |
三井物産 | 9 | 4 | 2 |
1 |
2 |
大関 | オリックス | 8 | 4 | 2 | 1 | 1 |
関脇 | 三菱商事 | 6 | 2 | 1 | 1 | 2 |
日本電産 | 6 | 3 | 1 | 1 | 1 | |
武田薬品工業 | 6 | 2 | 2 | 0 | 2 | |
小結 | JT | 5 | 4 | 1 | 0 | 0 |
日立製作所 |
5 | 2 | 1 | 0 | 2 | |
エーザイ |
5 | 2 | 1 | 1 | 1 | |
アステラス製薬 |
5 | 2 | 2 | 1 | 0 |
下表は時価総額上位50社の有価証券報告書にポートフォリオ(除く、金融系や知財系)の記述がある会社の年度別一覧。
50社中15社にポートフォリオの記述があり、それらの会社は何らかの形でポートフォリオに取り組んでいることがうかがえる。
また、近年ポートフォリオを記述する会社が増加していることが読み取れる。
・横綱:三井物産
総合ポイントは9点でベネフィット定量度を除きすべて満点。三井物産は長年ポートフォリオに取り組んでおり、2014年に発表した新中期経営計画の4つの重点施策の一つが 「ポートフォリオ経営の進化」であった。
・大関:オリックス
オリックスも長年に渡りポートフォリオに取り組んでおり、事業ポートフォリオの分散による事業展開を軸とし、「非金融事業の拡大」によって、持続的な利益成長の実現を目指している。
・関脇:三菱商事、日本電産、武田薬品工業
いずれも2010年前後からポートフォリオの導入を行い、その推進を実践している。
・小結:JT、日立製作所、エーザイ、アステラス製薬
業界別にみると三役に武田薬品工業、エーザイ、アステラス製薬の3社が入っている製薬系が業界としては一番多い。
レポートの続きは添付PDFファイルをご覧ください。
詳細はBizFolioホームページのCONTACTにてお問い合わせください。
・対象会社:2016年10月31日時点での時価総額上位50社(銀行、証券、保険、不動産は除く)。
・評価4項目
<取組み定着度:4点>
:有価証券報告書に「ポートフォリオ」が記述されているか?
<戦略整合度:2点>
:有価証券報告書に記述されている「戦略と活動」が適宜更新されているか?
<ベネフィット定量度:2点>
:有価証券報告書等に「全社レベルの定量化されたベネフィット」が記述され、監視されているか?
<体系的廃棄度:2点>
:有価証券報告書等に「何を行わないか」の戦略が記述されているか?
・番付は総合ポイントで編成
横綱:9~10ポイント
大関:7~8ポイント
関脇:6ポイント
小結:5ポイント
※本調査は金融商品取引法で規定されている開示情報である有価証券報告書を基礎として行われているため、対象会社におけるポートフォリオマネジメントに関する実態とは異なる可能性がある。